我が国広告界は大きな変革期を迎えています。これまでも広告市場の構造変化が言われてきましたが、08年秋に始まった世界的な景気停滞のなかで、その変化が加速しているのは間違いありません。広告市場を構成する要素として、広告主、広告会社、媒体企業そして消費者をあげることができますが、このうち広告市場を引っ張っているのはまぎれもなく広告主です。このような視点から『広告白書2010』は、広告主の考え方や行動を中心に、世界的な不況以降の広告市場の実態を明らかにするよう心掛けました。
第1章は「変革のリード役、広告主」を掲げ、広告宣伝費が比較的多い企業を対象とした調査を基に、多くの企業が業績悪化によって広告宣伝費の大幅削減を余儀なくされるなかで、広告活動についてどのような考え方を持ち、いかなる行動をとったかを詳しく紹介しています。リーマン・ショック後の主要広告主の意識や行動を探ることができる唯一の調査報告と言えるでしょう。
また、政府広報が10年度予算規模を従来の半分の50億円に削減した事実や通信販売各社が広告宣伝活動を活発化させており10年度にも業界としての広告宣伝費が1兆円の大台に乗るといったトピックスにも多くのぺージを割いています。
そのほか新聞、テレビなど既存のマスメディアの現状や電通、博報堂DYグループが新たに作成した中期経営計画、公正取引委員会の広告業界調査、経済産業省や総務省の新規統計など、ここ1、2年間の広告界を巡るさまざまな話題についても詳しい説明を試みています。
***************************************************
●当研究所への直接ご注文も承ります。
右の「注文する」ボタンを押して申し込みフォームへお進み下さい。
日経広告研究所の会員は定価の3割引で購入できます。
個人として購入される場合は、まず請求書をお送りしますので、
ご入金を確認した後に発送いたします。
いずれの場合も別途送料を申し受けます)。
***************************************************
日経広告研究所編
2010.7.8発売
A4判、236ページ
定価3,000円(税別)
ISBN 978-4-532-64084-2