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『日経広告研究所報』Vol.287(会員向け会報誌)
自主調査
有力企業の広告宣伝費(2011年度)
2011年度に決算期を迎えた有力企業4121社の広告宣伝費を調査
単独、連結、両方の決算データを併記
2011年度の有力企業の広告宣伝費、前年度比2.21%減
企業業績の悪化、東日本大震災が響く
 日経広告研究所は2011年度の「有力企業の広告宣伝費」をまとめた。非上場の有力企業を含む4121社の単独決算ベースの広告宣伝費総額は前年度比2.21%減の2兆2750億円となった。上場企業3584社の広告宣伝費も同2.27%減の2兆1260億円で、いずれも5年連続の減少となった。
 11年度は、円高による輸出の減少、原発事故に伴う計画停電や節電、タイの大洪水の影響などの要因による企業業績の悪化に加え、東日本大震災後の広告活動の自粛が広告費の減少につながった。一方で震災の復興需要や、年度後半からの消費の回復によって、広告費が前年を大きく上回る企業も見られ、全体としては微減に留まった。
 連結決算ベースでみた場合は有力企業で同0.63%減、上場企業で0.73%減となり、10年度の増加から一転して減少となった。グローバル化の進展で海外での広告展開が活発だったことを受けて、減少幅は単独よりも小さかった。
有力企業が金融庁に提出した有価証券報告書から広告宣伝費などを調査
 この調査は日本経済新聞デジタルメディアの「NEEDS日経財務データ」を基に、2011年度(2011年4月~2012年3月)に決算期を迎えた企業のうち、有価証券報告書の提出義務がある全ての株式上場企業と非上場企業の一部を「有力企業」として調査対象にしている。社数は、単独決算ベースでは上場企業3,584社、非上場企業537社の合計4,121社、連結決算ベースでは上場企業3,016社、非上場企業297社の合計3,313社。さらに報告書に広告宣伝費の記載が無かった企業と、提出義務はないものの積極的な広告宣伝活動を行っている企業については、日経広告研究所が独自に調査し、判明した69社を追補として収録した。
単独ではパナソニック、連結ではソニーが共に4期連続で首位
 単独決算の企業別ランキングは746億円を計上したパナソニックが1位。前年度比1.82%の増加で、4期連続してトップとなった。10年度の4.87%減、09年度の14.78%減から改善した。2位の花王、3位のトヨタ自動車はともに前年度と同順位。花王は1.14%増で518億円を計上した。トヨタ自動車は428億円を計上したが、14.28%減で4年連続のマイナスとなった。
 連結決算の広告宣伝費ランキングは、ソニーが3571億円を計上し、前年度比9.92%減となったものの、4年連続してトップとなった。2位はトヨタ自動車で3047億円(1.36%減)、3位は日産自動車が2036億円を計上し、前年度比8.62%増で本田技研工業を抜いて前年度4位から順位を一つ上げた。
 上場企業の業種(36業種)別にみた単独決算広告宣伝費では、伸び率が前年度比プラスの業種が16業種と前年度に比べ2業種減り、マイナスの業種は18業種で2業種増えた。広告宣伝費が計上されておらず比較ができないのが3業種(造船、海運、保険)あった。増加率が大きいのは上位から非鉄・金属12.76%増、倉庫・運輸8.63%増、銀行7.19%増、医薬品7.06%増、輸送用機器5.98%増、鉄道・バス5.27%などであった。いずれもここ1、2年で減少した反動ともいえる。
 一方、減少率が大きかったのは、電力の前年比34.85%減、鉱業の23.33%減、石油の22.22%減、機械の15.31%減、窯業の14.69%減など。5年連続の減少の電力は、震災と原発事故の影響で特に大きな落ち込みとなった。鉱業は3年連続、機械は4年連続だった。
※調査データの詳しい内容は、9月30日発売の『有力企業の広告宣伝費 2012』(日経広告研究所編 税込定価15,000円)で発表しています。  
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有力企業の広告宣伝費(2011年度)


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